読んだ: セルフィの死
久しぶりに文藝読んだ。 久しぶりに、本谷有希子を読んだ。 感想、本谷有希子の初期の作品にあった迫力のある自意識過剰みたいなのが、そうか、現代ではソーシャルメディアが出てきているので、大衆化して希薄化しちゃったんだな、これは...。 そう考えると、本谷有希子の初期のような作品は、現代の社会情勢ではもう出てこないのではないかっていう寂しさがあった。 しかしそれでもわれわれには自意識はあるし(多分ソーシャルメディアのせいじゃなくて、近代社会ができてからあって、ああいう感じでは可視化されていなかった)、N=1では重要な問題に違いはない。しかし、こんなカジュアル化してそれでもなお生命に関わる悩みに対して、どう向き合うんだろう? とかそういう感じです。 本作自体は割と試行錯誤がある感じがして(イソギンチャクの描写とか、昔こんな感じだったっけ?)カジュアル化した当該意識に関して対処の方針がまだ立ってないのかなという気もした。 ともかく、全部読んだんでブクログの感想でも追うか...。
そういえば出張前に何か文庫買わなきゃ。